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女王蜂つくる成分発見

女王蜂つくる成分発見=ロイヤルゼリーの謎解明―養蜂に応用期待・富山県立大講師

蜜蜂の幼虫を女王蜂に成長させる物質は、働き蜂が分泌するロイヤルゼリーに含まれる「ロイヤラクチン」と呼ばれるたんぱく質であることが分かった。富山県立大工学部生物工学科の鎌倉昌樹講師(40)が発見し、24日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。

ロイヤルゼリーを与えられた幼虫だけが女王蜂になることは100年以上前から知られていたが、その機能を担う成分が初めて突き止められた。鎌倉講師は「蜜蜂を安定供給する飼育法の開発や、働き蜂が突然いなくなる蜂群崩壊症候群の解明に役立つのではないか」と話している。

女王蜂は全て雌である働き蜂に比べて成長が早く、体格は1.5倍、寿命は20倍。女王蜂だけが産卵でき、1日に約2000個もの卵を産む。ロイヤラクチンは、哺乳類の肝臓に相当する脂肪体にある「上皮増殖因子受容体」(EGFR)に作用することで、これらの特徴を生じさせることも分かった。

このうち産卵数については、EGFRを介し、頭部のアラタ体から「幼若ホルモン」の分泌が促進されて増加に至るという。

[時事通信社]